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地形を理解すること(mini)

地理 自然地理 地形 大学生
 

最近、色々な人々の話を聞く機会を得て思ったことがある。

今の若い人、というか昔からその地域には住まず、上京して、結婚して、子供が生まれて、都会のマンションでは手狭になる。そうして近郊に一軒家を買う。こういう流れを踏む人々が沢山いる。
そういう人々は自分の住んでいる地域がどのような地形なのか。どんな時に危険なのか。果たして分かっているのだろうか。

昔の人々は、行政も今ほどは浸透していなかったからこそ、『自分達のことは自分達で守らなければいけない。』という意識が高かったように思える。
ここは川よりも標高が低いから、昔はよく洪水にやられた。とか、裏の山は地盤が緩くてよく崩れた。とか。自分達の住んでいる地域の地形、それによる自然災害をきちんと把握していたようだ。
私の曽祖母しかり、地域の年配の方しかり、自分が生まれる前の話もきちんと母親から聞いていたりする。

でも近年、新しく新興住宅地に移転してきた人達は意外とそういうことは知らない。
知らない原因は様々だ。前から住んでいなかったから。行政がきちんと管理してくれる、と思っているから。そんな危ないところに建設会社は家を建てない、そんなもの一目見れば危ないか危なくないかくらい自分達でわかる。とか。

 場面は変わるが、自分の住んでいる地域を知っている気になって油断し、大きな被害を受けてしまった地域もある。2011年の東日本大震災で「ハザードマップの危険地域にうちは入っていないから。」という理由で逃げずに亡くなった方が三陸地域をはじめとしてたくさんいる。ハザードマップは人を慢心させるためにある訳ではないのに、誇張して言えば、ハザードマップがあったからそうした悲劇が起こってしまったのだ。

しかし厳密に言えば、「ハザードマップの概念をきちんと理解出来ていなかった。前の津波はどこまで来たという話を聞く機会がなかった。うちは安全だと思っていた。だから逃げなかった。」と言った方が正解なのだ。

危ないなんて聞いてない。
誰も教えてくれなかった。
行政を頼ったからこんなことになった。
何のためのハザードマップだ。
そんな事を言う前に考えるべきだったのだ。

 

ここまでグチグチと書いてきたが、自然災害は人々の想定の範疇を超えてくる。そういった人々にこそ、近年テレビなどで自然災害が大きく取りざたされている情報は、正しいものばかりではないので、今一度自分の目でどんな所に住んでいるのか、書き方は大袈裟だが、どんな危険と隣り合わせなのか考えてもらいたいと思う。

 

葉理式部